The Jervois
HongKong
HongKong
著名なフランス人インテリアデザイナー、Christian Liaigre氏が手掛ける内装ということで、期待をもって予約をした。ホテル名は、通りの名前をそのまま付けている。香港島の上環駅から徒歩3分、ひしめき合って並ぶペンシルビルの一つが本ホテルだ。外装は、2階以上は全てガラス張りで、モダンな印象を受ける。一歩中へ入ると、大理石調のタイルの床と黒い壁のコントラストが目を引く。さっきまで歩いてきた、香港のごみごみとしたアジア感は、このロビーを境に断絶されている様に感じる。
小さなフロントで手早くチェックインを済ますと、エレベーターで部屋へ移動する。
扉を開けると、パッと明るい木調のインテリアが広がる。壁面を黒いフレームを使って飾り棚とし、ダイニングテーブルの黒と合わせて空間を引き締めている。足がすくむ程に解放感のある窓は全面開け放すことができ、窓の傍に置かれたソファからは香港の町並みが一望できる。
キッチンもあるので、長期滞在としての利用も便利そうだ。決して広いとは言えないサイズのホテルだが、この様な美しく機能的なキッチンがあるのは何とも嬉しい。
いかに限られた空間を有効活用するかが肝であるのだけど、その一つがベッドルームとダイニングルームの間にあるパーテーション。ベッドルーム側は全面収納になっているのだが、美しいブラウン調の扉は威圧感がなく、美しく部屋に溶け込んでいる。
よく見ると、その他の壁も、上手に収納として活用されているのだが、そこを感じさせないのがインテリアデザイナーの力量か。
バスルームはかなりコンパクトながら、マーブルを基調にエレガントに設計されている。年間を通じて温かい香港では、湯舟につかることがほとんどない。今回の部屋もシャワーブースのみで、洗面スペースにトイレが併設されている。床から天井、洗面台までマーブルで統一しているので、狭い空間を広く見せている。
本ホテルを手掛けるデベロッパーは、近隣でThe Putmanと99 Bonhamホテルも手掛けている。